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高尾丸王製紙

更紙トップ2社 丸王製紙・高尾製紙合併「高尾丸王製紙」に

高尾丸王製紙

  ■ 更紙トップ2社 丸王製紙・高尾製紙合併「高尾丸王製紙」に

2020年3月10日

 静岡県の製紙会社、高尾製紙と丸王製紙は4月1日付で経営統合する事を発表した。新会社「高尾丸王製紙㈱」を設立し、工場と販売部門の統合を図る。

高尾製紙及び丸王製紙は存続し、新会社へ建物や設備の貸し出しなどを行う。従業員は80人を再雇用する。

 両社はともに、少年向けコミック誌などの本文用紙に使われる特殊更紙(印刷せんか紙)メーカーで両社の生産量は合わせて月間6000㌧。特殊更紙の市場規模は年間約11万5000㌧であるため市場シェアの6割となる。特殊更紙は新聞用紙など下級印刷紙に分類され、この下級紙マーケットは年間約35万tであるため、独占禁止法上の私的独占とはみなされず合併が認可された。

 電子書籍やマンガアプリの普及、少子化の影響でコミック誌の発行部数は減少を続ける。少年コミック誌で最も発行部数が多い『週刊少年ジャンプ』は、最盛期の1995年に653万部を記録したが、現在は160万部ほどまで縮小している。週刊少年マガジン、週刊少年サンデー、週刊少年チャンピオンを含める四大週刊コミック誌の発行部数すべてを合わせても240万部程度にとどまり業界の縮小は著しい。高尾製紙は少年ジャンプ、丸王製紙はマガジンの主要供給メーカーだ。再編を進め業務効率化を行なわなければ共倒れする危険があった。

需要が減少する一方、原料となる新聞古紙の発行部数も減少し、古紙の調達難易度も高くなっている。さらに新聞古紙の海外需要が高まり古紙価格は高止まりしているが、更紙需要の縮小と各供給メーカーの価格への考え方もあり価格転嫁ができない状態だ。更紙の市場流通価格は80円から100円前後であるが、新聞はおろか上質印刷用紙価格との格差もさほどなく、合併後も価格の修正は難しいと思われる。 

両社は合併により丸王製紙へザラ紙生産の集約、効率化を図り高尾製紙マシンで新型肺炎の流行によって需要の伸びたタオルペーパーなどの新規事業に参入するとしている。

特更メーカーとしては両社のほか、興亜工業、大二製紙、春日製紙、エコペーパーJP、丸住製紙などがある。各社は月間1000~3000トンの生産量があり春日製紙工業と興亜工業の2社は、2016年5月にOEM生産や物流面の効率化など業務提携をしている。

 高尾丸王製紙 概要

代表取締役会長CEO・大石恭平(元高尾製紙社長35歳)代表取締役社長・渡邊典正(丸王製紙社長 38歳) 取締役・境昌克 取締役・前林晃 監査役・横川雄一

■事務所・本社工場:〒417-0854静岡県富士市宇東川西町1-12(現 丸王製紙本社所在地)
■山本工場:〒418-0023静岡県富士宮市山本200-1 電0544-26-8128 F0544-26-8342(現 高尾製紙本社工場所在地)
高尾製紙:1950年設立、資本金5,300万円、従業員67名、マシン2台 月産4,200t
丸王製紙:1955年設立、資本金4,000万円、従業員50名、マシン1台 月産4,200t。

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